初心

2016年もなんともう10月。
少し暇ができるはずだった8月に予定外のことがあったため、また間が空いてしまいました。
9月17日に「かわら版深川福々」第43号(10−11月号)を発行し、
配布もほぼ終了し一息ついています。
で、昨年の写真をあと1回掲載したら、このブログ報告は現在に進む予定だったのですが
そら庵オープンの頃、某SNSに書いた自分の文章を、昨日数年ぶりに見つけ、こんなことを書いていたのかと新鮮な気持ちで読み返しました。
このブログは、建物を借りた2008年7月から1年後、そしてカフェ営業を始めて4ヶ月たった2009年7月に始めましたが、それまでは某SNSにだけ報告を書いていたので、記録のため、それをちょっとこちらにも3つほど転載することにしました。
内容の一部を省略したり固有名詞を差し替えたりしてますが、
文章はほぼ変えずに掲載します^^ ご笑覧ください。


【2008年7月28日 不動産契約して約2週間後】
7月って、毎年たいてい
なかなか梅雨明けしなくてうっとうしい!で終わったり、
何をしていたかあんまり思い出せない月なのに、


今年は長い!しかも超濃厚!!
なんだか3ヶ月ぐらい経ったような気が…
だって1ヶ月前は「そら庵」なかったですもんね(笑


東京都江東区・深川の、
松尾芭蕉奥の細道の旅に出発したあたり、
隅田川河畔にある元印刷工場をこのたび借りて
ギャラリー兼詩や散文の朗読スペース、その他
アート・文化系のイベントを行うスペース
「そら庵」を運営することになりました。

偶然やら必然らしき動機やらでこうなりましたが
最後は「やった方がいいはずだ!」という
直感のようなもので決めてしまいました。
とはいえ、なにぶん素人、
恥ずかしいほど知らないことが多いので、
今、すでに多くの方々に助けていただいています。

いやもう、本当にありがたいの一言です。
遠くから、何かとお忙しいなか、それにこの暑い中、
わざわざ出向いていただくだけで嬉しく、
大変励まされました。
私自身は誰かや何かのためにこんなことしたことあったっけ?
と思わずにいられません。
皆様のアイディアやアドバイスを生かし、
魅力的な場となるよう頑張りたいと思います。


☆2016年のコメント(笑)
当時は自宅で仕事をしていて、実はお店を自分が運営しようとは思ってもいませんでした。そら庵の建物の借り手がいないか大家さんに相談されたのが、すべての始まりでした。
最初は友人知人に打診していたところ借り手がつかず、3ヶ月近く経った頃、相方と自分たちで借りることを考え始めました。
2階はギャラリーになる前は、工員さん向けの住居だったのですが、
そこに友人が住んでくれることになったので、7月初めに決断しました^^
友人は翌年春に転勤のため退去するまで住んでいました。

【2008年9月2日 8月31日に初イベント「そら庵びらき」を開催して】
8月31日(日)のそら庵のオープニング、
すでに何人もの方々が素晴らしい感想をお書きになっていて、あの日のことがもうこんなふうに記録として残っているんだなと、ぼんやりした頭でうれしく懐かしく考えています。あまりにボンヤリしていたので、自分は書けずにいました。ヘタレですみません。
おかげさまで、予想をはるかに超えるお客様に集まっていただき、盛況のうちに終了することができました。本当に多くの方々のご協力を得たからこそ、ついにこの日を迎えることができました。


アイディアにすぎない時点から応援してくださった方々。
見ず知らずの私たちの元を訪れてくださった、近隣の方々。
ご自分の専門知識やアイディアを惜しみなく提供してくださった新旧の友人のみなさま。
さまざまな物品をプレゼントしてくださったみなさま。
当日のイベントの出演者や企画者として、お忙しいなかご参加いただいたみなさま。
そして当日、各地からご来場いただいたみなさま&常盤一丁目町内会のみなさま。


何度も言っていますが、もう一度言わせてください。
本当にありがとうございました! 
この2ヶ月ほど人の素晴らしさを実感したときはありませんでした。
そしてみなさまの才能やパワーやハートに感動しない日はなかったと言ってもいいくらいです。


各人各様の朗読&ポエトリー・リーディングも、生音ライブも、朗読劇も最高でした。そしてUさんの素敵な写真。少なくともしばらくの間、事実上の常設展になりそうですw  みなさま悪天候のなかでの準備、そして当日の熱演、本当にお疲れさまでした。
運営者がこんなことを言うのはおかしいのですが、タダですごいものばかり見てしまった!というのが、今の正直な感想です。


個人的にはこの数年、主にバンドを通じて知り合った同世代の友人や、若いお友達からたくさん刺激をいただき、年に1回ライブをやっていましたが、そら庵は期せずしてひとつの総決算となり、新たなスタートとなりました。しかし、ノリや勢いだけで乗りきれるかもしれない短距離走ではなく、これはマラソンなんですよね。大仕事を終えてホッとしていますが、これからが本当の闘いですねー。でもこんなにやり甲斐があることは、そんなにないと思っています。


今後の企画については、31日のイベントをベースに、これからまた個別具体的に考えていくことになります。最終的に決めるのは私たちだとしても、みなさまから再び幅広く意見やアイディアを聞かせていただければ幸いです。今後ともどうかよろしくお願いいたします。それはどんどん進めるとして、設備の方も、再び1つ1つ整備したいと思っています。イベントのない日は、最低限人が集まってお茶やお酒を飲んでおしゃべりできる場にしたいのです。


当日ご来場のお爺様(シガーマン)と今日お話したところ、「まあこんな場所ですが、ひとつよろしくお願いします」と笑顔でおっしゃっていただけました。「最近はこの道を若い人が通るようになって、とご近所さんと話している」とも。あーよかった。本当の信頼関係を築くには最低半年はかかると思いますが、ひとまずうれしい限りです。


☆2016年のコメント
「信頼関係を築くには最低半年」なんて書いていたのが恥ずかしい(笑)
オープニングとはいうものの、まだ熱源なし、キッチンなし(キッチンのシンクは秋に設置)、あったのは冷蔵庫とカウンターぐらいという、まだほとんど何もない状態で行ったので、実質プレプレオープンぐらいだったと思います。
ただ何もなくても音楽やパフォーマンスはできるだろうということで、イベントを共同企画した方とあえてこの段階でもやってみることにしましたが、やっぱり直前まで目が回りそうな忙しさでした。
でもこの日は星の巡り合わせも良かったようで最高の一日となりました。川風、インクの匂い、音楽… 最初だったからこそ「そら庵の良さ」が詰まっていたように思います。
これ以後は、時々イベントだけ開催しながら、翌年春まで再び開店準備に費やしました。
チラシの文言は相方によるものです。
「アートと語りの発信を目指す、新しい文化空間」なんて言っていたんですね。
もう記憶がぼんやりしていて、この頃からそのような方向性を明確に打ち出していたことに改めて気づきました。私と相方には当時も才能ある素晴らしい友人がいましたが、でもその人達とだけで店を運営できるような条件はなく、他にネットワークを持っていたわけではなく、また地元深川にはほとんど知り合いがいなかったので、本当にその方針でやっていけるかどうか、この時点では未知数でした。
(その後イベントを開催いただいた方の9割は、そら庵を始めてから知り合った方でした)
またその後、飲食店や経営という面でいろいろな困難や新たな課題にぶつかりながら運営していたので、この点が二の次になってしまうことも時々ありました。でも「何のためにそら庵を始めたのか」と考えると、やっぱりこの原点に立ち戻っていました。、


【2009年2月17日 カフェのプレオープン】
日曜日のプレオープン、主に近隣の方にさっそくお立ち寄りいただきました。
本当にありがとうございました!

皆様にあたたかく見守っていただいて、また新たな段階にたどり着きました。
営業とか、店をやること自体がまだ他人事のようで、
嘘みたい…と思うシロートですので、
辛口の意見も大歓迎です(ほめられるのはもっと好きですがw)。
そらカフェを一緒に良い店にしていただければうれしいです。

昨日は夜だけ営業。
そしたら8時半頃、すごい強風の中、お客様が1人いらして驚きました。
HPなどをご覧になっていたそうです。感動しました。
昨日私は昼過ぎまで足腰立たなかったので、
最初は正直「や、やるの?」という感じ(笑)
だから開けていて本当によかったし、気持ちが引き締まりました。

しかし「カフェ」ばかり頭がいっていたので、
バーでどんなおつまみを出すかとか、
全然考えてなかった(汗)しっかりしまっす!


お皿など、まだ足りないものがあるので、また合羽橋に調達ツアーに行ってきます。
かっぱ橋、何でもあって面白いし、やっぱり安いのです。
そんなわけで平日昼間の営業がまだ不定期になってしまいますが、
1日でも早くきちんとやっていきたいと思っています。
今後ともよろしくお願いします。


☆2016年のコメント
ようやく保健所の許可が下りたので、恐る恐るプレオープン。
3月に入ってから、週5,6日オープンするようになりました。
夜の営業はあの場所柄や私が「飲めない」こともあって
結局やらずじまいとなりましたが。
ランチ営業をやるようになったのは8月からでした(←もう忘れてました)。
必死に頑張っていたようです(笑)
オープン後は、「接客」や「出会い」の面白さに目覚めることとなりました^^
しかしやっぱり無謀というか無茶だった気もしますww
他のお店をほとんどまったく調査研究することなく始めてしまったので、無理だと思ったことも無理して続けちゃったように思います。
この頃のことを思うと、
今やっていることは全然大したことないという気がしてきます(笑)