5月文楽公演へ


26日(月)に千秋楽を迎えた5月文楽公演へ、先週行ってきました。
御年89歳、七世竹本住太夫さんの引退公演でした。
http://www.asahi.com/articles/ASG5V5R8FG5VUCVL02G.html
出演されていた第一部は即完売で残念。
でも第二部も「女殺油地獄」「鳴響安宅新関」(勧進帳)なのでやっぱり観たくて、
辛うじて二等席を取りました。といっても私は文楽通でも何でもなく、
初めて観たのは11年前で、今年の2月公演に行くまで長いご無沙汰。
ただ11年前に大阪の文楽劇場で観たとき、太夫の語りと人形の動きの美しさに感動し、
ずーっとまた行きたいと思っていました。


2月公演は開演直前にチケットが買えましたが、今回は写真の通り満員御礼。
ロビーには住太夫さんへの胡蝶蘭がズラリ(吉右衛門さんと海老蔵さんのが一際目立っていました。)
近松の「女殺油地獄」、昔からタイトルがおどろおどろしいと思っていましたが、殺される女性が全然悪女じゃなくて意外でしたw。ダメな若者が追い詰められて暴走する話だったのですね。流れた油で人形が大滑りする最後(舞台では流しません〜)がクライマックスですが、親が息子を勘当する段など情感豊か。「鳴響安宅新関」(勧進帳の段)、昔、歌舞伎のを録画してよく観ていたので(幸四郎の富樫、吉右衛門の弁慶、玉三郎義経というもの)、その文楽版を観ることができて嬉しい、楽しい時間でした。人形なので、さすがに「六方」は舞台中央から左に向かってトントントンという感じでしたが^^


700円(だったか、もう忘れているw)のプログラムがとても充実しています。
女殺油地獄」の時代背景ガイドや住大夫さんの写真集も。
私は住大夫さんの芸を生で観ることはできませんでしたが、これも縁ですね。
私も「出会える」よう、またぜひ行きたいです。


(ニュース映像をいったん載せましたが元が消えていたので)
こちらの動画をぜひご覧下さい!
文楽の鬼 執念の引退公演〜人間国宝竹本住大夫〜1」
https://www.youtube.com/watch?v=FJX5Qqkoa7o


ご存知だと思いますが、大阪の橋下知事文楽への補助金を削減しようとしたのは
本当にひどい話。文楽には文化のさまざまな面が詰まっていて
人形遣いや、語りの太夫、三味線方など多くの人の芸とチームワークで成り立っています。
長い時間をかけて確立されてきた世界です。


ところでfacebookで教えていただきましたが、
国立劇場の「黒御簾」ののれんは、文楽をやる小劇場も歌舞伎をやる大劇場も、
そら庵近くの新大橋・豊田スダレ店さん特製のものだそうです!
知らなくて、ろくに見ていませんでした(汗)また行かなくては…(笑)