深川芸術祭vol.22怒涛の新春レトロ祭り/昭和音楽保存協会設立記念イベントご報告

1月18日土曜日の夜、
深川芸術祭vol.22怒涛の新春レトロ祭り/昭和音楽保存協会設立記念イベントを
開催しました。過ぎ去った時代の再発見、そして芸と音楽の楽しさに満ちた一夜となり、
最大級に盛り上がりました!
写真は「2525稼業」の唄と演奏でタップダンスを踊るBARONさん。

企画の岡野勇仁さん、そして2525稼業で出演されたチャーリー高橋さんが
すでにライブ報告を書いていらっしゃるので(転載させていただき)
今回のブログ報告は、岡野さん→高橋さん→最後に少しだけ私、の順に掲載してみました。
ご来場いただいた方はもう一度、
そうでない方はなんのこっちゃかわからないかもしれませんがお楽しみください!


その1:岡野勇仁さん(FBより)
昨日の岡野勇仁プロデュース深川芸術祭vol.22 『怒涛の新春レトロ祭り』昭和音楽保存協会設立記念イベントにご来場いただいたみなさま出演者のみなさまそら庵関係者の方々ありがとうございました!
ほんわかしてウルっとしてグワっと盛り上がったイベントでした!

1組目の「哀愁の中商店街」アンプ2台を用いてのダブルアンプで独壇場的に炸裂する日野雅司のギター。目を閉じるとそこには昭和の風景がひろがる。中浩美のサウンドも相変わらずサウダージ感全開だ。サンバでソウルでシャンソンで歌謡曲でロックな音楽。それが中浩美の音楽だ。
定番の名曲「Mr.ラーメンライス」から多彩なコードでしっとりとした抒情にあふれる「京都サウダージ」それから新曲「昭和がんがら御殿」も衝撃的だった。日野雅司の素敵なコーラスもあいまって聴いたことのない音世界が展開する。歌詞は田舎や昔の古民家をテーマにした歌詞。昔の囲炉裏とか、土間とか、縁側とかに展開する風景を描いた歌詞だったが、たしかにそういう空間には昔は「妖怪」がいた。電気がこうこうと灯る現代では(家では)その姿を消しつつある「妖怪」への愛「昔の日本」をこよなく愛する中浩美の「昔の日本」への愛が炸裂していた名曲だった。そしてギターソロでもコーラスでも人の頬をゆるませてしまう日野雅司の人間力もすごい。


2組目のBARONは日本を代表するボードビリアンである。
文字通り唯一無二の芸人であるバロンさんのライヴは唯一無二の芸人ならではの緊張感もある。
今回はバロンさんの演奏が大好きな「手紙を書こう」をプロデューサー権限でリクエスト!すごいロマンティックで郷愁全開な演奏だった。他にも愛情と郷愁とペーソスがからみあうオリジナル曲など会場全体がほろっとしていた。タップも含め、その空間を劇場や古い映画の1シーンにいるかのように変化させる魔術はさすが。感動で会場が一体となったステージだった。


3組目はわれわれ、2525稼業withチャーリー高橋with岡野勇仁。昭和音楽保存協会設立記念イベントということで、二村定ーさんのレパートリーを中心に、端唄や俗曲のチャーリー高橋アレンジ等を演奏。チャーリー高橋がカホンを叩いた2525稼業作詞、岡野勇仁作曲の「2525稼業のテーマ」もかなり盛り上がった。
エノケンメドレーでは、バロンさんがダンスで加わってくれてこれまた哀愁というか郷愁というか、なんともいえない風景が現出した。そら庵の明子さんも東京節を歌いこれまたほんわかと激しく盛り上がった。


打ち上げでは、そこにいる人すべての餃子のたれをつくってくれることで有名になっている日野さんが期待どおり醤油とお酢とラー油を混ぜてたれをつくってくれたり、バロンさんも魚三、三徳と深川の名店を訪れて深川をしっかりと味わってくれたようでうれしかった。そしてオイラがお世話になっている作曲家の坂野嘉彦さんが作品の演奏が次の日あるということで東京に滞在していて聴きに来てくれたのもうれしいサプライズ。そら庵で初演された「深川潜水」の作曲者でもあるので由縁のあるそら庵に来てもらえてとってもうれしかったのである。


その2:チャーリー高橋さんブログ
http://blog.livedoor.jp/stakahashi2/
さいしょは「哀愁の中商店街」で中さんkbd+日野さんgのコンビはベテランミュージシャンがプロフェショナルな細やかさと遊び心で率直に音楽をやっているのがすごい。「京都慕情」も聞けてよかったがソウル・メドレー日本語版にはヤラレたなぁー。

二番目にボードビリアンのBARONさんで、十数年くらい前に中杉ストンパーズでご一緒したことがあるが今日は一人でウクレレ+タップダンス+歌で、まだ若いのに芸人魂というか味わい深くて感銘を受けた、オリジナルも良かったナー。

最後はわれわれ、2525稼業+私g+岡野さんkbdで、アラビヤの唄、東雲節、深川くづし、貫太郎月夜唄、ヅボン二つ、2525稼業のテーマ、エノケン、メドレー(ダイナ〜月光値千金〜私の青空、BARONさんのタップ付き)、テルミー=オレンヂの花咲く頃、歌が終わった時、毎晩見る夢、最後にまたも東海明子さんに東京節を歌ってもらって盛り上がって終わった。今日三つの出演者がうまくハマってはまれに見るほどおもしろいライヴだった。さすが岡野さん。


その3:私(当日夜書き散らしたtwitterに、少し言葉を足しました)
中浩美さん&日野雅司さんの「哀愁の中商店街」、今回も抱腹絶倒。いろんな音楽的記憶を刺激されてすべてが笑いに。でもその面白さは到底文字で表現できない(笑)
お二人とも凄い演奏技術をお持ちだからなのだけど。そして、あうんの呼吸。
珍名曲「昭和がんがら御殿」には笑いすぎて涙も出た。
あの曲のじいさんやばあさんにまた会いたい‥

ボードビリアンのBARONさんの芸は次元が違った。こんなに凄い芸人さんを身近に観ることができるって素晴らしい。
日本語の「キャバレー」、「スウィングしなけりゃ意味がない」、そして驚きのタップダンス‥ 
MGMの「That's Entertainment」を久しぶりに思い出す。
でも見直すよりも、生のバロンさんが断然いいですよ!


女性デュオ「2525稼業」、そら庵のご出演は3年ぶりでしたが
やっぱりone and onlyで素敵でした。
「ヅボン二つ」、花も嵐も踏み越えて〜♪の名曲「2525稼業のテーマ」、曲中に出てくる関西の口承歌「おっさんの歌」、エノケンメドレーなど、ホロリとしたりクスッとしたり。
↑夜中に勢いで書いたのですが、この「ホロリ」とか「クスッ」は
結構昭和的で、大切な喜怒哀楽のありようかもしれませんね。
「ヅボン二つ」など当日の曲は2525稼業の過去のデジオで聴けますよ〜
http://2525kagyo.seesaa.net/category/6289314-1.html

フィナーレでまたもや「東京節」を歌わせていただきました。
この写真を見て、さらに感謝感激です。
(昭和的な髪型にしてこなかったことが、本気で悔やまれます。)


昭和が終わって早くも25年。
(そういえば、いまの学生さんは阪神大震災の記憶がほとんどないんですね。)
「昔」の音楽や芸能が年々忘れられていくのは仕方ないけれど、
豊かに積み重ねられてきたものまで全部忘れてしまっては本当にもったいない。
このような企画を通じて価値を発見したり、
新たな創造につながっていければいいですね。
そして素晴らしいものはしっかり受け継ぎたい!
ご来場いただいたみなさま、本当にありがとうございました!
ご出演のみなさま、岡野さん、楽しい夜をありがとうございました!