「妙音講」ご報告!

昨日の2月25日土曜日、ライブイベント「妙音講」を開催しました。
昨年の終わり頃、(チャーリー)高橋裕さんに
新宿でやった中西レモンさんとのイベントがとても面白かったから
できればそら庵でも、とおっしゃっていただいたので、すぐに開催が決定!
ただ高橋さんから「説経節」と聞いても、自分の中にストックがないので
その後お会いするたびに何度も内容を聞き直していました(笑)
そして「ふたつの日本の仏教芸能=能登の節談説経の再現と、
天台声明をアレンジした音楽の演奏」というチラシもいただき、
ますます期待が高まっていました。
以下、ライブのご報告です。ご来場いただいたピアニスト岡野勇仁さんの
twitterでのご報告もとても詳しかったので一部引用していますm(_ _)m

中西レモンさん。なんと韓国の太鼓チャンゴを抱えての節談説経でした。
なるほど、節回しをつけた言葉と話し言葉が交互に出てきます。だから「節談」。
節談説教は浄土真宗で発展したもので、一般の人々に民話のような話をして
最後にみんなで南無阿弥陀仏を唱えましょう、というのが基本の流れだそうです。
昨日のそら庵では、韓国の民話を。
王様のために鐘づくりの名人が娘さんを人柱にするというお話でした。
韓国の民話だからチャンゴだったようです。
背景は25菩薩の絵が貼ってあって、中央に南無阿弥陀仏の絵文字が書いてあるボードです
(中西さん作)。


中西さん、名調子でした!!
語り口は滑らかで、チャンゴの入り具合も絶妙。
説経節浪花節や落語につながることもよくわかりました。
昨日は節談説経の「再現」でしたが、中西さんはなんと
小沢昭一さんの『日本の放浪芸』シリーズのその部分を「コピー」されていたのです!
それにしても驚きなので、今度お会いする機会があったらまた質問いたします^^
節談説経は幕末から明治にかけて盛んだったそうですが、
今はほぼもう、「芸」をじかに受け継いだ人はいないのでしょうね。


余談ですが、今日たまたま能楽師の安田登さんがtwitter
「昭和30〜40年代ごろまでは、(中略)新聞を歌うように読むって人もいたし。
朗吟(節付き朗読)が急速になくなったって時期があるのでしょうね。」と
書いていらっしゃいました。なるほど、習慣としても徐々に消えていったんですね。

続いて桜井真樹子さん(天台声明)、高橋裕さん(g)、立岩潤三さん(perc)のユニット。
女性が天台声明を習得して、ひとりで披露するというだけで
本当にあり得ない、素晴らしい桜井さん!!
昨日は桜井さんの低い倍音にとても癒されました。
加えて立岩さんの超絶なパーカッションと高橋さんの「仏教系」オリジナル曲!
「サラスバティ」というサンスクリット語の曲や、声明をファンク風にアレンジした曲、
高橋さんの名曲「地獄巡り」や「チベットワルツ」、そして「西行」という曲では
中西さんも西行の歌論の朗読で参加されるなど盛り沢山でした!(脳内麻薬maxでしたww)

オープニングアクトとして、以前そら庵でソロライブを開催していただいた、
津軽三味線奏者の五錦雄互さんも出演され、迫力ある演奏を披露いただきました!
出演者のみなさま、本当にありがとうございました。


素晴らしいイベントとなり、大変盛り上がりましたが、
雨上がりで寒かったこともあり、お客様は少数精鋭となりました(笑)
それだけは残念です〜。精鋭のみなさま、誠にありがとうございました!^^
来年も再び企画していただけそうなので、
見逃したと思われた方、次回はぜひぜひご来場ください!