【報告】T・ライリー「In C」を生演奏する会(2015/9/19開催)

2015年9月のそら庵閉店直前に開催したイベントのうち、
9月後半の写真をまだ掲載していませんでしたので
大変遅ればせながら順次アップしています。

(写真は店主とスタッフ撮影)
2015年9月19日は音楽家、酒井康志さんの企画で、
「ゆるゆる楽器持って集まってテリー・ライリー「In C」生演奏するだけオフ会」を開催しました。
ミニマルミュージックの世界的な作曲家の一人、テリー・ライリーの代表作「In C」を参加者で生演奏する試みでしたがとても貴重な音楽体験となりました。
1時間弱ノンストップの演奏にワクワクする瞬間が何度かありました。
私は聴くだけでしたが楽器で参加する方がきっと何倍も楽しいでしょう。酒井さんのネットワークで、九州など各地からいろんな方にお越しいただきました。
みなさま、ありがとうございました!

酒井さんのご報告も転載いたします。


昨日は「ゆるゆる楽器持って集まってテリー・ライリー「In C」生演奏するだけオフ会」にご参加いただいた皆さま、駆けつけて下さった皆さま、ありがとうございました。

当日までどんな編成になるか分からないIn C生演奏オフ会ですが、今回トランペット、ウクレレ、ギター、ベースギター、チューバ、電子鍵盤、リコーダー、フルートベースの特殊創作楽器、ハモンドSS、鍵盤ハーモニカ×3、ヴァイオリン×3、パルス×3と多彩な編成になりました。

参加メンバーも、昨年の「1,000人In C」からのご縁で、はるばる九州から駆けつけて下さったメンバーもおり、初めて演奏するメンバーもおり、新鮮な緊張感の中にも純度の高い、演奏時間にして堂々1時間のIn Cとなりました。皆さん本当に感謝、感謝です。

途中、全員の16分音符のフレーズが複雑に重なり合い、ものすごい瞑想的なうねりを生み出した時間がありました。演奏終了後、複数の演奏者から「あそこであやうく堕ちかかった」「演奏しながら眠りそうになった」など、やはり皆印象が強かったようでした。

In Cの面白いところは、演奏者相互の、演奏中の関係性に委ねられている要素が多いため、同じメンバーでもう一度演奏したとしても、同じ場所で同じ魔法が生まれるとは限らないところです。同じドラマは二度と生まれないけど、新たなドラマが生まれる可能性は常にあるわけです。

他にも、終盤で鍵盤ハーモニカ系(ワタシ含む)が息切れして一度にざっくり抜けたのに、静かな音量のまましっかり成立している場面や、チューバが思わぬカントリー風の雰囲気をかもし出した場面など、一期一会のファンタジーが生まれた瞬間がありました。

今回室内と、隅田川沿いの屋外とで、若干編成が変わりつつ計2回演奏したのですが、屋外だと楽器の聴こえ方が変化して、また違ったIn Cになりました。曲の終盤に差し掛かった頃、太陽が川向こうの雲とビル街に沈んでいくのが印象的でした。

今回初めて参加して下さった演奏者の皆さんに、このIn Cという曲が、聴いていても面白いけれど、演奏する方が何倍もスリルがあって面白い、ということを感じていただけていれば、これに勝るよろこびはありません。


イベントの告知もご参考までに
http://d.hatena.ne.jp/sora-an/20150918/1442584684