【報告】伊藤悟さん作品、中国雲南の映像上映会


3月21日夜は、徳久ウィリアムさんの企画で中国・雲南少数民族の文化・芸能の研究家、
伊藤悟さんの映画上映会を開催しました。
上映したのは
1.『Creation and Chanting of Lik Yaat』(邦題:リックヤート―こころを架けることば)
そして
2.『Sensing the Journey of the Dead』
の2作品。

1の解説:
上座仏教を信仰する徳宏タイ族村落では、長年貯蓄した財産を注ぎ込み積徳儀礼をひらく。その時、知識人は寄進者たちの善行を仏教史の末端に位置づける創作経典を執筆し、朗誦する。本作は、人々が洗練された詩歌と声によって紡ぎ出されるイメージを歴史として経験化する聴覚文化に焦点をあてた。
(PV)
https://www.youtube.com/watch?v=N17_SxfNXmQ&feature=youtu.be

2の解説:
徳宏タイ族のシャマンは守護霊に請願し、死者の魂がたどる生家から天国までの長い道行を、10時間以上にもおよぶ即興の歌によって聴衆に中継する。人びとは歌のイメージに没頭するうちに、知らずに自分の魂を死者の旅に追随させてゆく。本作品は、歌声によって揺さぶられる場の「雰囲気」と人びとの情動の文化的機微を表現しようと試みた。


2を短縮して「シャーマンの女性が死者の魂のゆくえを聴衆に実況中継する映像」と
ツイッターにあっさり書きましたが、青森のイタコにも似たそんな「すごい」ことが
文化として今も日常の中に存在していることがわかりました。
たくさんの聴衆がいて、本当に実況中継という感じでしたよ。

ttps://www.youtube.com/watch?v=nTve42I5kU4


伊藤さんのひょうたん笛の演奏も素晴らしかったです。


雲南のスープ。伊藤悟さんが持参されたのは、大根の葉を発酵、乾燥させたものでした。
二次発酵したときにできるお酢は一年もつとのこと。


伊藤さん、企画の徳久さん、そして
ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました!