ガリカイ・ティリコティさんムビラライブご報告


6月12日夜、ジンバブエから初来日したムビラ演奏家・製作者、
ガリカイ・ティリコティさんのライブを開催しました。
休憩なしで1時間半余り、「生きる伝説」と呼ばれるガリカイさんの演奏を
多くのお客様と堪能できて幸せな夜となりました。
写真は日本人のお弟子さんのMASA(マサ)さん(左)とSUMI(スミ)さんで、
ほぼ全曲ガリカイさんと共演。SUMIさんには一昨年から年に2,3回、
そら庵でソロライブを開催させていただき、今回のライブ実現となりました。
ジャパンツアーの貴重な日程(東京では4回)の中にそら庵を組み込んでいただき、
感謝の気持ちでいっぱいです。


ガリカイさんはムビラと体が一体化したかのように
終始全身を揺すりながら、ヘッドバンキングしながら早弾き演奏。
そして時折はるか遠くまで響き渡るような歌声。
MASAさん、SUMIさんも加わって歌いだすと、もう楽しさが爆発。
1曲目から会場の風景が一変し、大げさでなく、アフリカになりました。

ご来場いただいたピアニストの岡野勇仁さんが感想を書いてくださったので
一部を転載します。(岡野さん、ありがとうございます!)


ガリカイ・ティリコティさんのライヴ@そら庵よかったな〜。ライヴの最初にガリカイさんによるムビラの説明。「ムビラは神と通信する楽器です。これから1時間30分祈りの儀式をおこないます。」わかりやす〜い!儀式だからと神妙にかしこまって静かにしていたらいきなり日本人の2人のお弟子さんとムビラトリオでノリノリの演奏!儀式ってこっち系か〜。現地だったらかなり大勢の人がトランスして踊りまくっているであろう景色がハッキリと目に浮かぶ。何度かそら庵で見た実近さんのムビラ演奏はかなり瞑想的だったのでかなり違う。どうやら師匠や流派も違うらしい。
かなりアフリカンダンスな感じで手拍子やらコール&レスポンスやらウヒョ〜という叫び声など。ず〜とアゲアゲ。楽しい!完全にハッピー系。


ムビラはそもそも1000年ほど前からショナ族が先祖の精霊を呼び出したり、
雨乞いの儀式を行うときに使われる楽器。
そしてその儀式は現在も夜通しで行われ、SUMIさんたちも何度か参加されたそうです。
昨日の「儀式」は岡野さんがおっしゃるとおり、喜びに満ちてとーっても祝祭的でした。
ちなみに1曲は10分ほどで、1000年前から存在するのも少なくないそうです。


そら庵はもともと、やはりジンバブエでムビラを学んだ日本人4人組ユニット、
「チョコリンガーズ」に初めてムビラライブを開催いただき、
現在もメンバーの一人、実近(さねちか)修平さんに年に数回開催いただいています。
実近さんの師匠はシンボッティさんという方で、
確かにガリカイさんやSUMIさんたちの演奏とはかなり違います。
良さが違うので、正直どちらも聴いていただきたいです。
ムビラのヒーリング的な面に興味がある方は特に実近さんのムビラを一度ぜひ!
乱暴ですが、あえてわかりやすく言えばガリカイさん・SUMIさんはダンス系で
シンボッティさん・実近さんは瞑想系です。


終演後のガリカイさんとムビラ。
ライブの最後に
「ムビラはジンバブエの音楽というより、世界の音楽
「今夜こうやって皆さんに集まっていただいたこと。私たちは孤独ではありません」
という言葉が印象に残りました。
SUMIさんによるとガリカイさんご自身も昨日のライブは
とても楽しんでいただけたようです。いや〜良かったです!
(一夜明けた今日はジンバブエの音楽をかけながら小麦粉からパンを作られたそうです。)
世界的な演奏家であるだけでなく、家族や共同生活する多くの弟子を養い、
民間療法などにも詳しくて病人にアドバイスしたり‥という方。
お会いできて光栄でした!
SUMIさんには秋以降、またライブやワークショップを開催いただく予定です!


ご来場いただいたみなさま、本当にありがとうございました!
地元深川からも多くの方に来ていただき感謝感激でした。


今後のツアースケジュールはこちらです。
東京はあと6月15日(ムビラサミット)と7月20日(最終ライブ)だけで、
約1ヶ月間静岡〜西日本での公演が続きます。
http://www.mbira.jeez.jp/garikayi.html