常見藤代さんトークイベントご報告:遊牧生活、イスラム世界

3月16日は、ノンフィクション写真作家・常見藤代さんのスライド&トークイベント
「砂漠に生きるノマドと暮らして」を開催しました!
 
常見さんは『女ノマド、一人砂漠に生きる』(集英社新書)を昨年12月に刊行されました。
会社勤務の後、エジプトに住み始めてアラビア語の勉強を始めた常見さんは、
砂漠を移動しながら一人で生活するノマド遊牧民)の女性、サイーダさん(現在68歳)と
2003年から繰り返し生活を共にされ、サイーダさんやご家族、さらに定住地の住民など
さまざまな人々を取材してこられました。
当日は、イベントに合わせて素敵なノマド姿に。
最初に、常見さん撮影の写真や動画をご紹介いただきました。その後質疑応答へ。

ご来場者が10人ほどで顔が見える程良さ^^、私も質問に加わりましたが、
とても盛り上がりました!
ほとんどの方は『女ノマド』を未読だったので、
サイーダさんはなぜ一人で生活しているのか?ご主人は?お子さんは?という
素朴な疑問から、
遊牧民は税金を払っているのか?(いないそうです)についてや
一夫多妻制について(男性にお金がないと、そうしたくても無理)など
さまざまな質問にお答えいただきました。


常見さんは、かつてはビジネス書や人気の啓蒙書を読んでいたそうですが
遊牧民の人々を知るようになって
「生きているだけでいいんじゃないか」と思えるようになったとのこと。
そしてイスラムの女性は、日本人が思うほど抑圧されていなくて、
自由に暮らす人もいて様々であることをこれからも伝えたいとおっしゃっていました。
私は『女ノマド』をざっと最後まで読みましたが、
生活条件は決して楽ではないけれど、食事も睡眠も自分の好きなときにできて
「心は自由」なサイーダさんや
「星が見たいから外で寝る」といったエピソードや
アラブの男性、女性、結婚離婚の実態など、とても面白くて
いまの自分の(日本の、都会の)生活を相対化するのにおすすめです!


ゴルス(砂漠で焼くパン)の日本版をご用意いただきました!
動画で見ることができましたが、砂漠では炭をかぶせて両面焼いていました。
これは常見さんにフライパンで作っていただきましたが
塩味がきいてとても美味しかったです!(腹持ちも良さそうです)
常見さんは泉の水を飲んでも大丈夫で、現地にいる方が体調が良かったそうです。
生で飲むラクダのミルクもとても美味しいそうですよ〜


常見さん、素晴らしいお話をありがとうございました。
そしてご来場いただいた皆様ありがとうございました!
『女ノマド、一人砂漠に生きる』は、そら庵で引き続き販売しています。


終演後は近くの居酒屋「三徳」で、
常見さんと旅行ライターのNさん、イベントをお手伝いいただいたゴリさんと4人で
打ち上げしました。こちらも楽しかったです。